不動産を売却した場合、通常その譲渡益(売却益)に対して譲渡所得税が課税されます。所有期間によって短期譲渡所得税率41.1%、長期譲渡所得税率22.1%と非常に高い税率が課せられるのです。
しかし、元々居住していた物件に関しては、居住しなくなってから3年を経過する12月31日までに売却を完了すれば、その譲渡益から3,000万円を控除できるという「居住用財産の3,000万円特別控除」 というものがあります。福島市の不動産の相場を勘案すると、この特例が適用されれば、ほとんどの不動産が課税されずに済む計算になります。こちらの買取のケースはまさにその特例を利用したものでした。
所有者様が施設にご入居された事を理由に、誰も住まなくなったご実家を売却したいとのご相談をご子息様から頂き、お話を伺っていると、なんとあと1ヶ月強でこの特例を利用出来なくなってしまうタイミングだったのです。購入当時の土地や建物の領収書等がお手元にないとの事でしたから、あと1ヶ月強で売却し登記まで完了させなければ売却後、数百万円の譲渡所得税が課税されてしまうのです。
仲介での売却では売却期間が少なくとも3ヶ月は必要となります。さらに物件自体の所在エリアも市街化調整区域内にあり、需要の面から販売が長期化する恐れががありました。しかしそれでは仲介にて高く売却出来たとしても高額課税によって結果的に売主様のお手元に残る金額が少なくなってしまう事になりかねません。
そこで譲渡所得税まで考慮にいれ、売主様のお手元に残る金額が最大化する様、当社での買取をご提案致しました。売主様は特例についてご存知なかった様で、売主様にとって願ってもない話と即決で買取のご依頼を頂きました。
権利関係の複雑さなどはありませんでしたので、そこから2週間程度で全ての取引が完了し、売主様は特例の適用を受ける事が出来、大変喜んで頂く事が出来ました。こういった特例など、不動産売却には知らなければ損をしてしまう要件が少なからずあります。今後もご相談を頂く売主様の右腕としてサポート出来る様尽力して参りたいと思います。
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