不動産売買契約の流れと必要書類について

不動産売却では、売買契約が最も重要と言っても過言ではありません。特に不動産会社の仲介で売却を行う場合には、相手(買主)は一般の個人である事が多い為、契約内容の取り決めにも注意が必要です。

こちらでは、まず売買契約の流れと売買契約の際に必要になる書類等についてお伝えしています。ご参考になれば幸いです。

1.  不動産売買契約の流れ

不動産売買契約では大きく分けて2つの事を行います。それは「重要事項説明」と、「売買契約の締結」です。

(1)全体の流れ

不動産売買契約の全体的な流れは以下の通りです。

①重要事項説明            45分程度

②売買契約の締結

・ご契約書(後契約内容)の読み合わせ  30分程度

・ご署名・ご捺印            10分程度

③手付金の授受            10分程度

解散

所要時間は合計で1時間半〜2時間程度となります。
特に重要な「重要事項説明」と「売買契約の締結」については次項でご説明いたします。

(2)重要事項説明について

ご契約の前に買主様に向けて必ず行わなくてはいけないものに「重要事項説明」があります。これは、対象の不動産(土地・建物)の状況や、都市計画法や建築基準法などの各種法規によってどのような制限を受けているかなどを書面(重要事項説明書)を元に買主様へご説明するものです。

どのような不動産にも大なり小なり1つや2つは何らかの問題があるものです。重要事項説明の意義はそれらの問題をご契約の前に買主様へ知らせる事であり、事前に知らせる事で将来的なトラブルを防ぐ意味があります。

重要事項説明書の記載内容には、必ず説明しなければならない項目がありますが、それだけの説明では将来的なリスクを拭いきれないケースがあります。そういった部分についてどこまで説明をするかは、不動産会社によってバラつきがあるのが現状です。売主様の立場からすれば、不動産会社へ将来考えうるトラブルに出来る限り備えた重要事項説明書の作成を依頼したいところです。

また、重要事項説明は買主様へ向けられたものですが、万が一記載内容等に誤りを確認した際には、説明中であっても必ず誤りを指摘すると良いでしょう。

(3)売買契約の締結について

買主様へ重要事項の説明を終え、ご納得頂ければ売買契約の締結に移ります。売買契約を締結すれば、売主様、買主様互いに取り決めた契約内容を期限までに履行(実際に行う事)しなければなりません。

したがって、どのような契約内容を取り決めるかという事が重要なります。その中で売主様の立場から、必ず確認したい点があります。それは「瑕疵担保責任の有無」です。

ここでは詳しい説明は省きますが、契約内容が「瑕疵担保免責」になっているか否かは必ず確認されると良いと思います。この特約が売主様を将来のトラブルから守ります。

瑕疵担保責任も含め、契約内容で気を付けたいポイントは「失敗しない不動産売買契約内容のご提案」をご覧下さい。

売主様、買主様互いに契約内容にご納得頂きましたら、ご契約書にご証明、ご捺印という流れになります。ご契約が締結されれば売買代金の5%〜10%程度を手付金を買主様から売主様へ支払います。

2.  ご契約時に必要な書類等

ご契約の際にご準備頂く必要物は多くはありませんし、基本的には全てお手元にあるものだけとなります。下記をご確認下さい。

・印鑑
認め印でも可能ですが、ご実印をご用意される方が多いです。

・身分証明書
運転免許証、パスポート、健康保険証、年金手帳、住基カードなど
※保険証などの顔写真のついていない証明書の場合には2点必要になります。

・固定資産税・都市計画税の通知書
毎年5月〜6月に届く固定資産税・都市計画税の通知書です。お手元にない場合には、市役所にて固定資産税評価証明書を取得頂くことでも可能です。

・印紙代
売買契約書には売買金額に応じた印紙を貼り付ける必要があります。1000万円〜5000万円での売買の場合には1万円の印紙が必要となりますが、一般的には売主様、買主様で折半負担となることが多いです。

まとめ

今回はご契約の流れと必要書類についてお伝え致しました。不動産売買契約は人生において何度も経験することではないかもしれません。ご契約の前のご参考になれば嬉しく思います。

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