想定の価格、期間で普通に売れるものなのです。

先日、売却仲介のご依頼を頂いていたある不動産が引き渡しになった時の話です。

その物件は売出開始から1ヶ月弱での成約となり、売主様は非常に驚いていらっしゃいました。以前に他の不動産を売却した時には1年近くかかったとの事、頼む不動産会社によってこんなにも違うものかと感心されていました。

通常、不動産会社が仲介のご依頼を受ける場合、専任媒介契約(売主側を1社で仲介する契約)で受ける事がほとんどだと思います。宅建業法によって専任媒介契約の最長期間は3ヶ月と定められており、不動産会社はその期間内に成約へ導こうと尽力する訳です。当社でご依頼をお受けした不動産の9割以上はこの期間内に成約しています。ですから販売期間が1年かかるというのは結構な異常事態です。依頼している不動産会社から「いやいや、不動産は高額だからそうそう売れるものではないですよ。不動産売却は時間がかかるものですから。」などと言われれば、一般の方であれば「そーゆーものなのかなー。」と思ったりもするかもしれませんが、基本的に販売期間が6ヶ月以上かかる場合、ほとんどは販売金額か、販売方法に問題があります。

不動産の相場は株や現物のような激しい値動きはありませんが、それでも緩やかに変動しています。査定金額の算出、売出価格の設定はその時点の今を捉えたものであるべきで、相場から外れなければ基本的に売れない不動産はありません。事故物件(自殺・殺人など)ですら価格が間違っていなければ普通に売れます。逆に相場を外せばどんなに優秀な営業マンであっても売却するのは難しい。バナナの叩き売りのように、乗せられて買うという様なものではないですし、金額の開きも大きいためです。

他の物件と見比べても、そんなに高くない様に思うんだけどなー。」そんな場合は販売方法に問題がありそうです。最近、大手でも問題になった「物件の囲い込み」、簡単に言うと手数料をたくさん貰いたいが為に、他の不動産会社の買主様へ物件を紹介しないというやり方が考えられます。大手ならそもそも買主の顧客も多いでしょうからまだ救いがありますが、(宅建業法では違法ですが!)もし、地元業者であまり広告活動もしない会社であったなら、そもそも情報自体が周知されませんから売れるはずがありません。

不動産売却において、理由なく販売が長期化する事は、全てとは言いませんが、ほとんどありません。上記の様な事がなければ、想定内の価格、期間で普通に売れるものなのです。

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